bookee
bookee

2011年4月30日土曜日

『節電営業中』

私は、時間があれば頻繁に御茶ノ水から神保町の古本屋街を抜けて九段下まで歩くことが多い。三省堂から裏路地に入って、昔からある喫茶店で本を広げながらひとりゆっくり時間を過ごすこともある。
最近この街で、いやこの街のみならず至る所で見かける『節電営業中』という入り口付近に掲げられた張り紙。節電に協力しながらも、営業を継続してゆかなければ経営はなりゆかない。薄暗い店の中でも、いつもと変わらず客を迎え入れてくれる様子には実に感服する。
ところで、店舗で使用されている照明は、昔からあるハロゲンランプやクリプトン電球の類が多い。ツイン蛍光灯の類もあるが、やはり比較的高消費電力の照明が多いのだ。尤もこのご時世ではそうした高消費電力の照明は一部を除いて消されている事が多い。
これら高消費電力の照明の替りに、近時見かけることの多くなったLED照明に切り替えれば消費電力を低く抑えて、しかもいつもと変わらない照度を得つつ営業が出来るのではないかとも思ったりする。ハロゲンランプなどと比べると、同じ明るさでLED照明に切り替えれば消費電力が1/8程度になることもあるらしい。
イニシャルコストは既存の照明に比べれば非常に高価な代物だとも聞くが、ランイングコストの削減分で比較的短期間に償却が出来るのではないか?とも思えてくる。そうなれば、将来に渡り負担する電気料金でイニシャルコストをまかない、下がったランイングコストによって、長い目で見れば大幅な経費削減に寄与するのでは?
店内を薄暗くし『節電営業中』という張り紙を出すよりも、いつもと変わらない明るさを維持しつつ『LED照明で節電営業中』という張り紙を出す方がお客様の印象も良いのではないだろうか?そしてLED照明を販売する企業は、店主が掲げる『節電営業中』という張り紙の代わりに、導入後は『LED照明で節電営業中』という張り紙をプレゼントしたらどうか?ユーザーたる店主の満足度も違ってくるだろう。

2011年4月29日金曜日

アメリカは原発推進を強調 -日本政府は福島教訓を世界にアピールすべき-

今年は”原発”にとって厄年ともいえる年であり、チェルノブイリ事故から25年という節目にあって東電福島第一原子力発電所やもんじゅの事故のみならず竜巻を受けたアメリカの原発も事故を起こしている。
いや、厄年ではなく世界規模で原発を見直す契機ともなりうる年ともいえる。
そんな中、再選を果たすべく躍起になっているオバマ大統領は、諸問題ありながらも原発推進の意思を示さない限り再選は難しくなってきている模様だ。様々な圧力団体が政権を動かすアメリカにあって、経済立て直しのキーポイントにもなっている原発推進の論調を強化してゆかなければ、次期のオバマ政権は存在し得ないだろう。
ところで未だ再生可能エネルギーが単なる”エコロジー”の象徴的なものに留まっており、これらが本格的大規模に電力を生産しない限り、原発利権というバックアップを受けつつ、ますます原発推進派の論調は、
世界規模で強化されてゆく。
今回の福島第一原発事故の教訓から何も学ぶことなくして、現在の日本政府がアメリカの論調を踏襲する事態になれば、日本のみならず人類の歴史は再び同じ過ちを犯す方向に進む。
日本政府は、今回の福島第一原発事故から得られた教訓を、世界中にアピールすべきだ。つまり、”万全だと責任ある者誰もが疑わなかった要素にこそ、完全なる落ち度が0.1%でも必ず存在する”という教訓だ。
原子力=核エネルギーという性質上、一度事故を起こしたらもはや一企業は無論、国家を超えて人類存亡をかけた世界規模の問題に発展してしまうということは、嫌というほど味わった教訓ではないか。
同時に再生可能エネルギーやその他炭素を使用しない方法による電力開発を急ぐべきである。
再生可能エネルギー開発を急ぐ大企業やベンチャーに対しては、大幅な減税措置及び助成金等による補助をもっと大きく展開すべきであろう。
silichan